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ピッキング精度とお届けミス

コープ九州で新しいピッキングシステムを構築しそのミス率が1ppmにレベルアップしと聴いた。すばらしく精度が上がったものだ。その努力に敬意を表したい。

一方で、注文番号6桁から4桁に変わった。組合員さんが注文しやすくするためであろうか?4桁でも週当たり9,999品目の商品が特定できるからいいと思ったのだが・・・。しかし落とし穴があった。注文番号を4桁にすることで、それまで使えていたチェックデジットが使えなくなった。そのためOCRの読み取りミスが多くなったようだ。この間違いは掌握しにくく、組合員さんからの申し出がないとわからないことが多い。

要はシステムを改善することで、共同購入・宅配事業を利用する組合員さんの側からみて「注文が間違いなくでき、注文どおりに間違いなく届く」ということが前進したかどうかということだと思う。上の二つをあわせて考えてみると、事業トータルでひょっとしてミスは増えているかもしれない。

“注文が間違いやすく、注文どおりに届かない要因”はたくさんある。まず、◆注文書への書き間違い (価格を注文番号と間違えて記入することがある) ◆出し忘れ ◆OCR注文書の未回収や紛失等 ◆OCRの読み取りミス、FAX注文書の見間違い ◆データ送信ミス ◆生産者・製造者への手配ミス ◆ベンダー・メーカーからの出荷・配送ミス・入荷チェックミス・流通過程で不良品化 ◆価格ミス ◆ピッキングミス ◆支所への配送ミス・配送事故 ◆組合員さんへの配達ミスなどなど・・・。このように、組合員さんが注文してから、注文どおりに届くまで、間違う可能性のあるいくつもの段階がある。

木桶にたまる水かさのたとえのように、ある段階でとてつもなく精度が高くても、精度はその一番低いレベルにしかならない。注文番号が6桁から4桁に変わったことで、読み取りミスが多くなっているとしたら「注文が間違いなくでき、注文どおりに間違いなく届く」レベルは、あるいは落ちているかも知れない。注文番号の読み取りミスをした後、どんなに正確にピッキングしても、読み取り間違いが“正しく”固定されるだけである。

組合員さんの立場から「注文が間違いなくでき、注文どおりに間違いなく届く」ために、システムトータルをみて、木桶の一番低い板を見付けて、そこをまず改善するということが必要なのだと思う。一週間先の予約を前提とする共同購入・宅配事業において、ミスは生活に大いなる支障をきたす。現状では“注文しやすく注文間違いしにくい方法に改善すること”と“注文書読み取り間違いが少なくなるように工夫すること”とがもっとも優先される課題ではないだろうか、と思っている。

各部門で精度を高める努力は大切であることに変わりはないが、組合員の側すなはち事業全体が見通せる立場から、事業全体を観ることが求められている。それはトップが真っ先に求められる観点であり責任だと考える。部門に精度アップを求める前にトップ自らがしなければならないことだと考える。


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