人の振り見て 我が振り直す
研修会の昼食を手配しようと、あるスーパーの店舗①に弁当の問い合わせをすると…『すみません…その日は2日とも行事が重なっておりまして、数百の予約が入っているので、よろしければ他を当たっていただけないでしょうか…』との事でした。「しょうがないよな…」と思い、その会社の他店舗②に同様の問い合わせをしたところ、今度は『すみません。基本的にお弁当の配達予約は1週間前のご予約で、1万円以上でないとお断りしているんですよ…』との事でした。これまた「ギリギリになったのは私の責任だし…しょうがない」と思いながら、手配しないわけにもいかず、更に同会社の他店舗③に同様に問い合わせしました。今度は少し確認の時間を空けた(予約状況を含めマネージャーさんに確認をとっていただいた様子でした…)後、『良いですよ!ありがとうございます!!』と快くお受け頂きました。
ホッと一安心した後に、②番目の店舗の対応だけは"どうしてだろう?"と気になりはじめました。「何故気になのかな?」と考えてみると…・・・②番目の店舗だけが、“なぜ駄目なのか?という理由”が、決まりごとであること以外、私に伝わってこなかったからだと思いました。非は私にあり、どの店舗も対応は丁寧だったのですが、“1週間前でないと…”とか“1万円以上でないと…”という決まりごとを説明されても“なぜ駄目なのか?”という店の理由が分からないから、気になったのです。そして“他でも断られて困っている…”“人数も多いので…”等々、こちらの状況も聞かず、決まりごとだけを事務的に説明されて終わったこともあり、釈然としなかったのだと思います。
その時!「日頃の私たちの対応は大丈夫かな?」と考え、「ハッ!」としました。電話を受けるなり「すみません…注文用紙はその曜日でないと間に合わないんですよ…」とか「キャンセルは無理なんで返品して下さい…」、「その商品は欠品になったんですよ。お詫び文が入っていなかったですか…」など、相手の状況や思いを聴こうともせず、こちらの都合だけで決まりごとを伝えている場面を目にすることもあります。相手に思いやりを持ち、気にかけることが出来れば、このような対応にはならないはずです。改めて、相手のことを気にかけ、状況を掴み、思いやりの心で、たとえ出来ないとしても、組合員さんへ、出来ない訳を、相手が納得するように、丁寧に具体的に伝えていくことの大切さを感じ、相手を思いやれるような仕事をしていきたいと強く思いました。(岩切彰人エリア長)
相手の言葉に腹が立ったり、納得できなかった場合、それにとらわれてしまうと、そこから何かを学ぶことが出来なくなります。私がよく陥るところです。自分はさておいて、相手の反省と変化を求めます。よくよく考えると、他人と過去は変えられないのですが、ついついそれを求めてしまうものなんですね。ここが岩切さんの偉いところです。腑に落ちない対応から、自分(達)の日常を振り返り、同質の誤りを自覚し、そこからそうならないように、自分の行いを正していくのです。
コンピュータを相手にしていると、命令はきちんと聞くし、思いどおりに操作も出来るし、自分のミスをコンピュータからせめられることもありません。コンピュータに対して、人はその絶対支配者なのです。ですから、コンピュータ相手の仕事をしていると、知らず知らず「相手を操作する思考」がわが身に染み付いてくる可能性があります。
人の振りみて、我が振り直せ(いろはカルタ)という格言を、あらためて思い出させてくれた事例でした。
コメント
なるほど、自分も他人と過去は変えられないのに求めてしまいますし「相手を操作する思考」に無意識になってしまってたと気づかさせて頂きました、ありがとうございます。
投稿者: k.s | 2007年07月30日 12:13