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個性を保障するシステムづくりを

 システムとは〔インプット-作用-アウトプット〕で表されるすべてのものとすると、〔-作用-アウトプット〕こそが、その組織の自律性・個性ということになります。個性豊かということは、同じインプットであっても、〔-作用-アウトプット〕は異なることを言うのだと思います。同じテレビを買い、同じベンダーと契約しても、人によって、見る番組や楽しみ方が異なるのと似ています。親が子を育てる場合、親と似ているところがあるのは当然としても、親とは異なる個性を拓いていくことを願わない親はいないと思います。
 ところが、「事業連帯組織」となると、〔インプット-作用-アウトプット〕を一緒にすることが求められるようになる場合があります。これでは、「連帯組織」ではなく「組織統合」です。個々の生協に、総代会や理事会は必要でなくなります。つまり、個々の単協をなくし事業連合という組織に統合していくことになります。本当はその時点で「事業連合」ではなく「単一組織」になるわけですが。単協DNAを残したままにするのか、連帯組織のDNAに変えるのか、これはあいまいさが許されない選択なのです。「単協DNAをなくし、連帯組織のDNAにする」そんな生き方もあるとは思いますが、そのような自覚と説明をきちんとされているのでしょうか?
 単協DNAを残し、単協の自律性をベースに、事業の「連帯」を志向するならば、コンピュータシステムは、単協固有の制度を処理するシステムを必要とします。特に、トラブルなど予期しない事態が起きたときの対応や制度は、組織風土・文化によって大きく異なります。固有の制度、〔-作用-アウトプット〕を処理していくためには、固有のコンピュータシステムが構築されなければなりません。
 同じ生協だから、生協としての基本的なものは同じであっても、単協ごとの個性があふれ、内発的活力のある生協集団であるほうが、楽しいと思うのですが・・・。

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