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2006年08月30日

「改善無限」「知恵無限」を支援するシステムの改善を

「今日という日は二度とない」というように、仕事は毎日の繰り返しのようでいて、実は一昨日と昨日、昨日と今日は微妙に変化しています。仕事もその変化に対応していけなくてはなりませんし、変化の半歩前を進むということも必要だと思います。それなしに、変わっていく組合員さんの購買行動や暮らしに対応していくことはできません。そして、「日本人が得意なのは『触発現象による文化の再生産』です(樋口清之 完本梅干と日本刀)」、というように、私たち㈱CMSも「この世に無いシステムを開発する」ことは得意ではなく、今までにつくったシステムや世にあるシステムをベースに「触発現象」によって業務の改善・システムの改善をし続けています。また、「『問い』と『応え』とは連続している。その問いに応えていくと、新しい場がまた未来の方から問いかけてくる(清水博)」というように変化は無限です。原則は守りながら、無限の変化に、無限に対応し続けることが仕事だと思います。コープみやざきはこれを「経験の繰り返しではなく、経験の積み重ね」と表現してきました。今年は「改善無限」「知恵無限」をスローガンに、小さな改善を積み重ねてきています。ですから、システム面で、「経験の積み重ね」や「改善」が如何に小さくても、応えることができなくてはならなりません。その変化に対応するシステムへと変え続けるためには、「内作」は一番早く、安価にできます。「外注」だと時間とお金が掛かり過ぎ、しかも業務内容の理解のズレが問題を起こすことも度々あります。そして、それを理由に「改善」を遅らせては、組合員さんの期待に応えることはできません。
基本フレームを維持しつつ改善を積み重ねるという、システムの「不易流行」を実行していくことに、㈱CMSは努めています。しかも安価に親切に支援できると思います。どうぞ問い合わせてください。

2006年08月24日

個性を保障するシステムづくりを

 システムとは〔インプット-作用-アウトプット〕で表されるすべてのものとすると、〔-作用-アウトプット〕こそが、その組織の自律性・個性ということになります。個性豊かということは、同じインプットであっても、〔-作用-アウトプット〕は異なることを言うのだと思います。同じテレビを買い、同じベンダーと契約しても、人によって、見る番組や楽しみ方が異なるのと似ています。親が子を育てる場合、親と似ているところがあるのは当然としても、親とは異なる個性を拓いていくことを願わない親はいないと思います。
 ところが、「事業連帯組織」となると、〔インプット-作用-アウトプット〕を一緒にすることが求められるようになる場合があります。これでは、「連帯組織」ではなく「組織統合」です。個々の生協に、総代会や理事会は必要でなくなります。つまり、個々の単協をなくし事業連合という組織に統合していくことになります。本当はその時点で「事業連合」ではなく「単一組織」になるわけですが。単協DNAを残したままにするのか、連帯組織のDNAに変えるのか、これはあいまいさが許されない選択なのです。「単協DNAをなくし、連帯組織のDNAにする」そんな生き方もあるとは思いますが、そのような自覚と説明をきちんとされているのでしょうか?
 単協DNAを残し、単協の自律性をベースに、事業の「連帯」を志向するならば、コンピュータシステムは、単協固有の制度を処理するシステムを必要とします。特に、トラブルなど予期しない事態が起きたときの対応や制度は、組織風土・文化によって大きく異なります。固有の制度、〔-作用-アウトプット〕を処理していくためには、固有のコンピュータシステムが構築されなければなりません。
 同じ生協だから、生協としての基本的なものは同じであっても、単協ごとの個性があふれ、内発的活力のある生協集団であるほうが、楽しいと思うのですが・・・。

2006年08月09日

デマンドチェーンの構築

 販売と購買は実は同じことです、そう言ったら、えっ?と驚くかもしれません。でもそうなのです。販売と購買は、同じ売買を売り手から言うのと買い手から言うことの違いなのです。同じ売買を、売り手から言えば「販売」になり、買い手からいえば「購買」になります。でも「購買」の仕組みはあまりありません。ほとんどが「販売」の仕組みです。確かに、学校、工場には「購買部」があります。生協にも「購買生協」があります。でも、本当に「購買」の側から仕組みが組み立てられ、運営されているとは思えません。名称とは裏腹に「販売」のシステムであり運営がなされています。
  購買部が生まれるのは、物不足で買うことが困難である時期でしかないのでしょうか。今のように、買い手市場では、売りが先に出て買いが引込むのは仕方ない事かも知れません。しかし、先に見たように「売り」は「買い」がないと成り立ちません。ですから、売りが先に出ていようが、買いが引っ込んでいようが、同じ「売買」として双方の「売り」と「買い」の意思が一致したからこそ「売買」が成立したわけです。ですから、買い手の側に「買いたい」という思いは、潜在的・顕在的にあります。
  ただ、客となる多数の買い手は、小売企業一社の売り手よりも意思をまとめにくく買う側の思い、すなわち「良いことは広げ、問題点は改善を求める」ことを伝えにくく、そして微弱音であるために、企業側も聴き逃したり、無視したりしがちなのです。
  購買生協は、組合員(オーナー)である、多くの買い手の微弱音をキャッチし、作り手や供給側に的確に伝えるデマンドチェーンシステムを、実効あるシステムに仕上げていく必要があります。そうして「デマンドチェーン」と「サプライチェーン」との間に「善の循環」が成り立つようにしていくことが必要ではないだろうかと思っています。買い手がつくる、本当の意味の「購買業」の確立が求められています。
  ㈱CMSはそのことに応えていける能力と技術を高めています。